フクベラ(ニリンソウ キンポウゲ科)
[生えている場所] 山麓の明るい林内や周辺
高さ15〜25cmの多年草で横にはう根茎がある。
北海道の早春を代表する野草のひとつで、群生して開花期には可憐な花を咲かせる。
白い花のように見えるのは、萼片が花弁状になったもので、旭川周辺には薄紅色をおびたものもある。稀に葉緑素を含んだ緑色の花を咲かせるものもあり「ミドリニリン」とよぶ。
ニンジン、ジャガイモ、ダイコン、キャベツなどの越冬野菜しかない北海道の冬の食卓に、早春のあおあおとした山菜は最大のご馳走であった。
特にニリンソウは「フクベラ」とよばれ、癖もなく柔らかで甘味があり、おひたしや汁の実にして利用された。
最近は、一年中豊富にでまわる野菜のおかげで、ニリンソウの受難の時は終わり、花を愛でる愛好家のほうがおおくなった。

[食べられる部分]
若い茎や葉、花も食べられるが咲く前のものを根元から摘む。
[味のポイント] 癖がなく、特有の甘味がある。
[調理の仕方]
さっと茹でて冷水にとり、汁のみ、おひたし、あえものにする。生のものを天ぷらや油炒めにしても美味しい。
[おひたし]
さっと茹でて、氷を入れた冷水にとってしめる。適当な大きさに刻んだものにカツブシをふりかけ、薄味の醤油でいただく。
エゾエンゴサクを一緒に入れておひたしにすると、ニリンソウの甘味と、エゾエンゴサクの苦味がうまく絡みあって、美味しい逸品ができる。
[保存方法]
茹でたものを、軽く絞ってフリーザーパックにいれ、あまり空気が入らないように封をして冷凍保存する。味は冷凍前とほとんど変わらない。