タケノコの皮と梅干

 うんっ、良いタケノコだ。
釣友が送ってくれた新鮮なタケノコは毛並みがいい。ビロードのような光沢の皮は手になじんで、ネコの背中を撫でているようだ。
中ほどの大きい皮をとって、包丁の背で毛をこすると綺麗にとれる。
毛をとった皮を、短冊に適当な大きさに切って、真中に種をとった梅干をおいて三角形につつむ。


 初めのうちは開いてしまうが、数分たつと梅干の塩と酸になじんで形が整ってくる。角の部分を吸っていると、そのうちに梅干が竹の皮にしみ込んできて、辺の部分を吸ってもタケノコの香りと、梅干の塩と酸味が程よくなじんで塩梅がいい。
さらに1時間も過ぎると、皮が赤くなってくる。このあと、熱いお茶でもすすりながら吸っていると、一日いっぱい味わうことができる優れものだ。


 梅干は松戸の自家製なので、染料やその地の添加物はいっさい使用していない。タケノコの皮と梅干の成分が赤い色をかもしだすのだ。
皿にのせて写真を撮ろうとして、上等な和菓子を見ているような錯覚におそわれ、ちょっと良い気分を味わうことができた。
二人でチュウチュウやりながら、ちょっと昔のことなんか思い出して、頬を赤くしてみても良いかな。